派遣社員の契約期間中だけど会社を辞めたい!辞めさせてくれない場合はどうする?
最終更新日:2021年11月05日
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派遣社員の契約期間中だけれど、職場の雰囲気や仕事の内容がきつくて辞めたいと感じている人は少なくないでしょう。ただし、正社員の場合と違って、派遣には「契約期間」もあり、雇用の形態も異なります。
そのため、「契約期間終了まで辞められないのではないか?」「辞めたいと言っても契約を盾に辞めさせてもらえないのではないか?」といった不安を抱えている人も多いでしょう。
結論をいうとたとえ、契約期間中であっても「やむを得ない事情」があれば辞めることは可能です。ただし、これは逆にいうとやむを得ない事情によらない場合は辞めることは困難ということでもあります。
派遣社員が辞めたいならば、辞めたい理由を明確にしておく必要があるのです。この記事では、派遣社員が契約期間中に辞めるための手順や引き止めに対する対策などを確認していきましょう。
目次
派遣の契約期間中に会社を辞めることはできる?
派遣の契約期間中に会社を辞めることはできるかの基本をまずは押さえておきましょう。
やむを得ない事情があれば契約期間でも辞められる!
まず、原則的に、派遣の契約期間中の退職はできないという決まりがあります。
派遣社員には、「契約期間」があります。 契約期間は自動で延長される場合が多いので、辞めたい場合は、契約を延長しない旨を伝えて、契約の終了とともに退職するのが基本になってきます。
しかしながら、以下のようなやむを得ない事情がある場合は、契約期間中でも退職することが可能になります。
契約期間中でも退職可能! やむを得ない事情の例
体調不良・病気・・・病気の人を無理やり働かせることはできません。病院で診断書を書いてもらい提出しましょう。
急な引越・・・家族の転勤などで遠方に引っ越すことになったなら、転居のタイミングで辞めることができます。
家族の病気や介護・・・家族が重い病気になったり介護が必要になったりしたならば、その看護を理由に辞めることができます。
ただし、辞めたい理由が上記以外のこともあるはずです。しかし、嘘をついてやむを得ない事情があるから辞めるということにしてしまうのは絶対にNGです。「やむを得ない理由」以外で辞める方法を以下で確認していきましょう。
「やむを得ない理由」以外で派遣を辞める方法
やむを得ない理由に該当しなければ辞めることができないということはありません。以下のような理由を述べて、同意を得られたら辞めることは可能です。
スキルが足りないことを理由に辞める
もしも派遣先の仕事をこなすだけの力がないならば、スキル不足で派遣先に迷惑がかかっていると派遣会社に伝えましょう。
もしも、現場の社員に「VLOOKUP関数も使えないなら、仕事にならないよ」といったように、具体的なスキル不足を指摘されたなら、その発言をしっかりとメモしておけば、スムーズにやめることができます。
パワハラを理由にする
派遣先でよくあるのが正社員によるいじめやパワハラです。もしもこのような嫌がらせを受けたならば、受けた嫌がらせをしっかりとメモしておきましょう。
受けたパワハラなどを列挙して派遣会社に伝えれば、辞めることができます。
パワハラで退職する場合の辞め方、事前にできることはこちらの記事で解説しています。参考にしてみてください。
時給や仕事量に不満がある
時給と仕事量の釣り合いが取れていないと感じるならば、具体的な仕事量などを数値で示して、労働に見合うだけの金額を受け取れていないと伝えましょう。
時給などが改善することもありますし、スムーズに辞められる可能性もあります。
会社を辞めたいと思ったらまず相談すべき先は?
会社を辞めたいと思ったら、まずは派遣元(派遣会社)に伝えるようにしましょう。派遣元を通さずに、派遣先に辞めることを先に言ってしまうと、トラブルのもとになりますから、絶対にやめてください。
辞めるときは、最低でも一か月前に伝えるとスムーズです。
また、この際に気を付けないとならないのは、アポイントメントを取って、直接、派遣会社に出向いて意思を伝えるということです。メールや電話では、意思が伝わりにくいこともありますし、居留守などを使われて、うまくはぐらかされることもあるのです。
もしも、時間が取りにくいならば、声が聞こえる分、気持ちが伝わりやすい「電話」を選ぶようにしましょう。
その後、もしも派遣会社から指示があれば、派遣先に辞める旨を伝えましょう。
退職の伝え方にもポイントがあります。以下の記事で詳しく紹介しています。
契約期間中に派遣先をやめるときの流れ
- まずは辞めたい理由を明確にする
- 派遣会社にアポを取り、辞めたいことを伝える
- 派遣会社が派遣先と話し合い、退職が正式決定する
- 派遣会社から指示があれば、辞めることを派遣先に伝える
契約期間中に辞めることでどんな影響が起きる?
契約途中で辞めてしまうと派遣会社から新しい仕事を紹介してもらえなくなる という影響がでてきます。
契約期間中に辞めてしまうと、派遣会社に不利益が発生します。派遣先の会社と契約しているのは、派遣社員ではなく派遣会社です。
スタッフが契約期間中に辞めてしまうと、派遣先の会社などから、××派遣会社の派遣社員はすぐに辞めたなどと評価され、信用が低下することになります。最悪の場合は、その派遣会社から人を派遣してもらうのをやめてしまう可能性もあるのです。
ですので、何度か契約途中で辞めていると、派遣会社から「仕事を紹介しても、また途中で辞めるのではないか?」「うちの評判を落とすのではないか?」と警戒されて仕事を紹介してもらえなくなる可能性もゼロではありません。
ただし、派遣会社はいくつも存在していますから、一社から仕事紹介をしてもらえなくなれば、他の派遣会社に登録しなおすと良いでしょう。
辞めたいと伝えたけれど辞めさせてもらえないときは…
辞める意思表示をしても、「契約終了まで続けてほしい」といわれる可能性もあります。そのような場合の対処法を確認しておきましょう。
派遣元が辞めさせてくれない場合
派遣元が辞めさせてくれない理由としては、以下のようなものがあります。
- 派遣先との信頼関係を崩したくない
- 派遣先に派遣できる補填の人がいない
- 売上が下がってしまう
自社の不利益となる事情があるので、辞めさせてくれないのです。もしも、事前に退職の意向を伝えているのに、なかなか退職を決定させてくれない場合は「×月×日からは出勤しません」と言い切りましょう。
そうすると、派遣元も動かざるを得なくなり、退職に向けて動き出すでしょう。
派遣先が辞めさせてくれない場合
派遣先は、派遣社員は正社員に比べて“便利に使える人材”なので、なるべく減らしたくないと考えています。ですから、辞めようとすると一生懸命引き止めて、「いずれは正社員になってもらおうと思っていた」などと言われることもあります。
しかし、そのような口約束を守ってもらえることはほとんどないので、派遣元が辞めさせてくれない場合と同様に「×月×日からは出勤しません」と言い切りましょう。
精神科やメンタルクリニックに診断書を書いてもらう
「×月×日からは出勤しません」と断言してもなかなか動いてもらえない場合は、お金と時間がかかりますが、精神科やメンタルクリニックを受診し、診断書を書いてもらうと良いでしょう。
仕事をなかなか辞めさせてもらえない場合、それが原因となって、心が病気になってしまっていることもあります。「眠れない」「過食・拒食してしまう」「原因不明の頭痛に悩んでいる」という症状があれば、ひどいうつ病になっている可能性もあります。
精神科やメンタルクリニックを受診し、心の病気と認められれば、やむを得ない理由の「体調不良・病気」に該当し、退職ができます。病気の人を無理に働かせるのは、安全配慮義務違反になりますから、確実に辞めることができます。
退職代行って派遣社員でも使えるの?
退職代行は派遣社員でも使えます。ただし、正社員ならば、どの退職代行サービスも対応していますが、派遣社員は対応外としている代行業者もあるので、事前確認をしておきましょう。こちらの記事から15社をまとめて比較できますから、対応しているかどうか一気に見たいときはぜひ参考にしてみてください。
派遣社員も対応可としている退職代行サービスなら、やむを得ない理由の定義や派遣社員の権利についても理解度が高く、確実に辞められる理由の提案などもしてくれます。
また、派遣元や派遣先に脅されたときにも、相談に乗って不安を解消してくれるのでおすすめです。
おわりに:派遣社員も契約期間に関係なく辞めることができる
派遣社員は、契約期間中は辞められないという原則があります。
しかし、契約期間中でもやむを得ない事情があれば辞められますし、理由をしっかりと述べれば辞めさせてもらえます。辞めるときは、派遣会社に出向いて、意思表示をするのが大切です。
もしも、引き止められたら、いつ辞めるかをはっきり指定したり、メンタルクリニックなどから診断書をもらったりするのもおすすめです。また、派遣社員は、契約が複雑なケースもありますから、スムーズに辞めたいならば退職代行業者を利用するのも有効な手段です。
契約期間終了まで待てそうにないなら、我慢せずに辞めるようにしましょう。