【退職を決意した人必読】伝え方・切り出し方や手順、役立つ文例を紹介
最終更新日:2020年11月13日
退職すると決めたもののどのようなタイミングで切り出せばいいのかわからない! そもそも誰に対してどのように伝えればいいの? と悩んでいる方も多いでしょう。
できれば、最後まで会社ともめることなく円満に退職したいですよね? この記事ではうまく退職するための伝え方・切り出し方や手順といったマナーを詳しくお伝えしていきます。
目次
円満退職するための伝え方・切り出し方や手順の鉄則
円満退職するために、最低限押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 1ヶ月半前までには退職の意思を伝える
- アポイントを取り上司と二人きりで話せるきっかけを作る
- 退職の意思表明はきちんとする
民法上は、退職したい日から2週間前までに退職届を出せば辞めてもよいことになっています(※)。しかし、一般の企業の場合は業務の引継ぎなどもありますから、2週間では会社に迷惑をかけてしまう可能性もあるでしょう。会社側の都合も考えて1ヶ月半前までには意思表示をするようにします。
切り出すタイミングも、退職の話であることは伏せて、上司にアポイントを取り、周囲に聞かれない場所で退職の意思表示をしましょう。
この際には、辞めるか悩んでいるというと言ってしまうと引き留められる可能性もあります。ですから、「突然で恐縮ですが〇月までに退職を考えております」とはっきりと意思表示をしましょう。
※参考:電子政府の総合窓口e-Gov イーガブ民法第六百二十七条より
退職を伝えるベストタイミング
1ヶ月半前までには退職の意思を伝えればいいことを確認しました。しかし、忙しい繁忙期などに辞めることは言い出しにくいもの。以下のタイミングを意識するようにしましょう。
繁忙期は避けて仕事のキリの良い時に辞めるようにする
どのような職場にも繁忙期は存在します。忙しい時期に退職を切り出しても「今は人手が足りないから辞めないで」と引き留められる可能性もあります。
また、任されているプロジェクトがあるなら、そのプロジェクトのキリの良いタイミングややり切ったときに辞めるのが良いでしょう。
辞めてしまえば今までの会社と関係がなくなる可能性は高いです。しかし、同業種に転職したらその後も会社との関係が続く可能性も……。 そのときに、「この人は仕事を途中で放り出して辞めた人」などと噂されると困りますよね?
閑散期など、会社にとっても良いタイミングで辞めたいことを切り出すようにしましょう。
求人が多いタイミングで辞める
繁忙期を避けて辞めるようにするのは大切です。しかし、繁忙期は他の会社も人手を求めていて転職に有利なこともあるといえるでしょう。
会社側のことを考えるのも大切ですが、その後に自分がきちんと転職できるかを意識しておくのも大切だといえます。
ですから、求人が多く転職がしやすいタイミングで辞めてしまうのもよいでしょう。ただし、この場合も引き継ぎマニュアルを作るなどして、自分が抜けたあとの配慮も忘れないようにしてください。
ボーナス支給後のタイミングで辞める
一般的な企業は、夏と冬にボーナスが支給されます。ボーナスをもらってから辞めるというのもタイミングとしては最適です。
ボーナスをもらう前に退職の意思を伝えてしまうと、支給額が減らされたりもらえなかったりすることもあるのです! ですから、ボーナスが支給されたのちに、退職の意思を伝えて、1か月後に辞めるようにしましょう。
また、会社や同僚にボーナスのもらい逃げと見られたくないのならば、支給から1か月ほど経ってからのタイミングで退職の意思表示をするとよいでしょう。
こちらの記事では、退職のベストタイミングや何ヶ月前に話すべきなのかなど、さらに詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
退職のタイミングが決まったら?・・・意思を伝える手順
いつ辞めるのかを決めたのならば、会社に辞める意思を伝えることになります。伝える手順は以下の通りです。
まずは直属の上司にアポを取ろう!
まずは、「今後のことでご相談したいことがあります。少しお時間いただけますか?」と直属の上司にアポを取ります。
この時に、上司ではなく人事課などに直接言ってしまうのはマナー違反です。上司との不和がきっかけで辞めたい場合は、「他の人に伝えたい」「上司には言いたくない」と考えてしまうことでしょう。しかし、組織の体系を無視して言ってしまうとその後の手続きがうまくいかない可能性もあります。
必ず上司にアポを取るようにしましょう。
会議室などで切り出す
アポを取って、二人で話せる機会ができたならば、会議室などで二人きりの状況で辞めることを伝えましょう。
この時に、大勢の人がいる前で言ってしまうと、あなたが辞めるという噂が広まって、その後の業務に支障が出る可能性もあるのです。
また、まじめな話ですから、食事や飲み会の席で言うのは厳禁です。
先延ばしにしないように朝一番を心がけて!
辞めるという意思を伝える場合、言いにくくてついつい先延ばしにしてしまいがち。
退職を決めたのならば、朝一番で伝えるようにしましょう。仕事終わりに伝えようと考えていると、「やっぱり明日にしよう!」などと考えて、すぐには退職できなくなる可能性も。伝えると決めたのならば、その日の朝に速やかに伝えるようにしましょう。
退職の基本的な伝え方と言い方の例
退職は、アポを取って会議室などで切り出すのがベストな手順であることを確認しました。ただし、伝えるときには、以下のような注意点を意識して言葉を選びましょう。
不平や不満は伝えず、一方的に退職日を言わないようにする
会社に対して不平や不満がなくては退職しようとは考えないはず。退職の意思を伝えるときには、「不満を言ってしまいたい!」とモヤモヤすると思います。
しかし、不平不満をぶつけると会社側の心証を悪くしてしまい、その後いづらくなってしまうことも考えられます。さらに、それらの不満点を改善するから辞めないで!と引き留められる可能性もあるのです。
また、転職先が決まっていて、辞めたい日が存在している場合でも、「○月○日に辞めたい」と一方的に言ってしまうと、自分の都合ばかり考えていると思われてしまう可能性があります。多少の調整の余地を残した上で退職日を伝えるのがベストです。
感謝の言葉を添えて伝える
退職理由を伝えるときは、会社への感謝の気持ちを示すのが大切です。
「大変申し上げにくいのですが、実は、◯月末で退職させていただきたいと思っております。至らない点の多い私をここまでご指導いただき、会社には大変感謝しているのですが・・・」といったように感謝の言葉を枕において、その後、退職理由を言うのがポイントです。
【ケース別】退職を伝える言い方の例
退職を伝えるときは、感謝の言葉を枕に置いて、前向きな退職理由や会社側には非のない理由を伝えていくのが大切です。具体的には、以下のような言い方をすると良いでしょう。
- 実はかねてから〇〇業界に興味があり、夢を捨てきれず、退職を決断いたしました
- 将来について改めて考え、新たな環境で能力を高めたいと考え、退職を決断しました
- 母が高齢となり、介護に専念したく退職をしたいです
- 結婚することとなりまして、家庭を守りたいので退職させていただきたいです
退職理由は、できるだけ詳細に伝えたほうがいいです。しかし、どうしても伝えたくない理由というのもあるでしょう。このような場合は、「一身上の都合」と伝えるとよいです。下手に嘘をつくと、のちのち面倒なことになる可能性もあるので、嘘を言うのだけはやめましょう。
伝えないほうがいいこともある
退職理由を伝えるときには、伝えないほうがいいこともあるということを知っておきましょう。退職の話をしているときには、相手が感情的になってくることもあります。勤務態度などの関係のない話をされる可能性もあります。
しかし、相手が感情的になったとしても自分自身は冷静でいるようにしましょう。
相手に言い返す形で、会社の不満や批判、人間関係の問題、仕事が楽しくなかったということは絶対に伝えないようにしましょう。
会社に対する具体的な不満や批判をすると、「それを解決してあげるから残ってほしい」と引き留められる可能性もあります。人間関係のトラブルならば、「どこにだって気の合わない人はいるよ? そんな理由で辞めるなら他所でも続かない」などと説得される可能性もあります。
仕事が嫌だった・楽しくなかった、と言うと「これから楽しくなるよ」「そもそも仕事に楽しさを求めるのが間違い。社会人として未熟すぎる」と諭される可能性もあるのです。
確認してきたように、「やりたいことがある」といった前向きな退職理由を述べて余計な不満といったことは伝えないことが大切なのです。
どうしても自分では伝えにくい場合
もしも、退職を切り出しにくいのならば、退職代行を使うのがおすすめです。
第三者にお願いすることで、自分も会社も感情的にならずに済みます。加えて、プロに頼むことで脅迫じみた引き留めをされる可能性も低くなるのです。
うまくいけば、残っている有給休暇の消化もうまく手伝ってもらいながら最短で辞めることもできます。
ただ、退職代行サービスならどこでもいいというわけではなく、自分に合ったサービスを選ぶ必要があるので、利用する前にサービス内容や料金などをしっかり把握しておくとよいでしょう。
以下の記事で15社を比較できます。
おわりに:うまく退職を伝えて円満退職しよう!
円満に退職したいなら、会社の繁忙期などを避けつつ、退職予定の1か月半までには切り出すのが大切。直属の上司に、会社側の不満などは言わずに退職したいことを伝えるようにしましょう。
また、もしも自分自身の力で退職の意思表示がしにくいときは、代行業者にお願いするのがおすすめ。冷静になって話を進めてくれ、違法な引き留めなどもされません。後腐れなくスムーズに退職できるように、うまく退職の意思を伝えるようにしてください。