退職に必要な書類や手続き、やることリストをまとめました
最終更新日:2020年11月13日
円満に退職をするには、手続きや必要な書類をあらかじめ把握しておく必要があります。しかし、退職にはどのような手続きが必要で何をやらなくてはいけないのか? をきちんと理解できている人は少ないはず。
この記事では、退職にあたって慌てないためにやっておきたいことをリストとしてまとめました。ぜひ参考にして、スムーズに退職するようにしてください!
スムーズな退職のために、まずはしておきたいこと
スムーズな退職のために絶対にしておきたいポイントをまとめると以下の通りです。
- 私物やデスク周りの整理整頓をする
- 引き継ぎのためのマニュアルを作成する
- 会社に返却するもの貰うもののリストを作る
辞めてしまったあとに私物を取りに会社に行くのは気まずいものです。私物の整理はもちろん、パソコン内のデータなどは他の人にも見やすいように整理しましょう。
もしも部署にマニュアルがなかったり内容が古かったりする場合は、オリジナルのマニュアルも作成しておきます。マニュアルがあれば引継ぎで失敗をしませんし、自分の最終出勤日までに後任が来られない場合でも「マニュアルがあるので大丈夫です」と伝えられます。
また、社員証や備品など会社へ返さなくてはならないものや、離職票など会社から貰わなくてはならないものなどをリストアップしておき、返し忘れや貰い忘れに備えます。
【退職前】できること3つ
退職前にやっておきたい下準備としては、私物やデスク周りの整理整頓をすること以外にも以下のようなことがあります。
これらの手順を時には並行して行っていきましょう。
①退職する日を決める
まずは、自分がいつ頃辞めたいのかを明確にすることが大切です。
退職する場合、引継ぎの関係などから最低でも1か月前には、会社に辞めたいことを伝えなくてはなりません。加えて、社内規定に〇ヵ月前には伝えることとあれば、その規定に従わなくてはならないのです。
さらに、職場には繁忙期が必ずあるはずです。仕事が忙しくなる時期に退職しようとすると、引き留めにあう可能性も高くなります。
仕事が忙しくない月や自分の転職の都合などを考慮しつつ、退職したい日をおおまかに決めておきましょう。
退職のベストタイミングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
②有給休暇の申請
退職するおおまかな日を決めたのならば、自分がどれくらい有休を残しているかを確認しておきましょう。そして、退職する予定の日までに、すべて消化しきれるように、有給休暇の申請や取得する予定の日を決めていきます。
③マイホーム購入やクレジットカード作成
マイホーム購入やクレジットカード作成は、定職がなくてはなかなか難しいものです。加えて、勤続年数が浅いと審査が厳しくなってしまいます。
もしも、マイホームやクレジットカードを手に入れたいと思っているのならば、退職前に手続きを完了しておきましょう。
【在職中】退職手続きの流れ
退職のための下準備が完了したならば、退職手続きをしていきます。手続きの流れは以下の通りです。
これら5つの手続きを間違いなく行うようにしましょう。
①退職交渉をする(辞めたい日の1.5カ月前に行う)
退職手続きの第一段階は、やめたいという意思表示をすることです。労働基準法では、退職の意志表示をした2週間後には退職できるということになっていますが、2週間前では引継ぎなどがうまくできず、円満退職できません。
タイミングを見極めて1.5ヵ月、可能ならば3カ月前には退職の意志を伝えるようにしましょう。
退職をしたいことを伝える相手は、直属の上司です。アポイントを取って、二人きりの場面で辞めたいことを伝えましょう。そして、具体的な退職日を上司と一緒に決めていきます。
退職を決意した方向けに、退職の切り出し方や伝え方、文例をこちらの記事で詳しく解説しています。自分の状況に合った伝え方でしっかり伝えられるように、とくに文例の箇所はぜひ参考にしていただきたいです。
②退職届を提出(辞めたい日の1カ月前までに行う)
退職交渉をし、辞める日が決まったら退職届を提出します。退職届は会社ごとに様式が準備されていることが多いですので、上司に確認をして、様式があるならばそれに従うようにします。
基本的には、一身上の都合で勝手ながら【退職予定年月日】をもって退職いたしますと書いておけば退職届として受理されます。
③住民税の手続き(辞めたい日の1か月前までに)
住民税は、毎月の給与から天引きされています! しかし、会社を辞めたあとは、残りの住民税を自分で支払っていく必要があります。
最後の給与で残りの住民税を支払ってしまうか、分割して自分で住民税を納めていくかを決定しなくてはなりません。
会社から残りの住民税をどう支払うか聞かれることがほとんどですが、もしも確認がなかったら自分で言うようにしましょう。
④備品返却をする(辞める2週間前から)
スマホや制服といった備品を会社から借りている場合、退職の日までにきちんと返却をしておかなくてはなりません。辞めた後に、返しに行かなくて済むようにリストアップしておきましょう。
退職時に返却するものリスト
- スマホやパソコン、制服などの備品
- 健康保険被保険者証
- 名刺(自分のものだけでなく仕事で得た取引先の名刺なども忘れずに)
- 会社のカギ
- 書類など
ただし、会社によっては上記以外に返却が必要なものもあります。自分用のリストを作っておいてください。
⑤会社から書類を受け取る(辞める2週間前から)
「雇用保険被保険者証」など失業保険の申請に必要な書類を会社から受け取らなくてはなりません。以下の書類をきちんと受け取ったかを確認して辞めるようにしましょう。
退職時に受け取るものリスト
退職時に受け取るものは以下の通りです。受け取ったかをチェックしていくようにしましょう。
- 雇用保険被保険者証(自分で持っている可能性も)
- 年金手帳やマイナンバーカード(自分で持っている可能性も)
- 源泉徴収票
- 離職票
- 退職証明書
- 健康保険資格喪失証明書
離職票や退職証明書は、「もう転職先が決まっているからいらない」と考える人もいるかもしれません。しかし、新しく入社する会社から退職証明書の提出を求められることもあるので、きちんと受け取ってください。
【退職後】すること3つ
退職後にしなくてはならないことは、①失業保険手続き、②健康保険手続き、③年金の種別変更です。
①失業保険手続き
失業保険は、会社を辞めれば自動的に受け取れるものではありません。ハローワークに求職の申し込みをし、離職票の提出することで受け取ることが可能です。離職票が交付され次第早めに対応してください。
②健康保険手続き
退職後は、健康保険の手続きをしなくてはいけません。以下の3つからどの健康保険に入るかを決めていきます。
- 国民健康保険に入る
- 家族の健康保険の被扶養者になる
- 任意継続被保険者制度を利用し今までの保険に加入し続ける
いずれも医療費の負担金は3割です。退職後2週間以内には健康保険の切り替え手続きを終わらせるようにしましょう。
③年金の種別変更
失業期間中は、国民年金へ加入しなくてはなりません。
在職中は、厚生年金の第2号被保険者として年金の支払いをしています。しかし、失業中は国民年金の第1号被保険者として年金の支払いを行います。
ですので、年金の種別変更の手続きをして保険料を自分で納付していかなくてはなりません。
おわりに:退職に必要な書類や手続きは順序良く行おう!
退職をきちんと行うためには、きちんと退職日を設定して、その日までに各種手続きを行うのが大切になってきます。会社からもらわなくてはならない書類は受け取り、備品などはきちんと返却するようにしましょう。
退職までのスケジュールを把握し、書類や備品はリストアップしておけば間違いはありません。下準備はしっかりとしておきましょう。